消化にかかる時間を知って、便秘解消に役立てよう!

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よく「消化が良い」「消化が悪い」と言いますよね。でも、それがどういう意味か、よくわかっていないまま使っていませんか?消化が良すぎれば血糖値が上がりやすくすぐ空腹になるし、悪すぎれば体内で腐敗して悪玉菌を増やすことになってしまいます。消化のことをよく知って、健康に役立てましょう。

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食物が口に入ってから排泄されるまで

口から入った食物は、食道〜胃〜十二指腸〜小腸〜大腸と回って消化吸収され、最後に残ったものが便になり排泄されます。口から肛門まではおよそ9〜10メートルとされ、食物が口に入ってから排便までには24〜72時間とも30〜120時間とも言われます。

「消化が良い」「消化が悪い」とは

「消化が悪い」と聞くと体に悪そうなイメージがありますが、そうとも言えません。例えば食物繊維は消化酵素では消化できない食材ですが、体に必要なものです。胃に留まる時間が長く、消化に時間がかかるもの、血糖値を緩やかに上昇させ、空腹感が感じにくいものが「消化が悪い食べ物」です。逆に、「消化が良い食べ物」とは消化が早く胃に負担がかかりにくいもの、血糖値を急激に上昇させ満腹感を得やすいが、空腹も感じやすいものです。もちろん、調理方法や食べ合わせによって消化時間は大幅に変わって来ます。例えば野菜はだいだい30分で胃を通過すると言われていますが、バターは50gで何と12時間かかります。ですから、バター炒めにしたほうがずっと腹持ちが良くなるのです。

各食品の消化時間

消化の良いもの悪いものを比較してみましょう。

消化の良いもの

  • 半熟卵(1時間30分)
  • 麦飯・白米がゆ100g(1時間45分)
  • 牛乳100g(2時間)
  • 米飯100g(2時間15分)
  • うどん100g(2時間45分)

うどんの煮方やおかゆの水分量で弱冠違うかもしれませんが、1時間前後の差があります。また、水分でも牛乳は思いのほか胃の中に長時間滞留することがわかります。

消化の悪いもの(各100g)

  • 牛肉の煮物(2時間45分)
  • 豚肉、かまぼこ(3時間15分)
  • 海老天ぷら(4時間)
  • ビーフステーキ(4時間15分)
  • バター(50g)(12時間)

油脂成分が消化に時間がかかることがわかりますね。そのため、米飯でも炒飯にして表面を油でコーティングすると、消化にもっと時間がかかるようになります。

調理法で消化時間が変わるもの

卵は、固まると卵白の消化率は上昇し、卵黄の消化率は下がります。一般的に半熟(温泉)卵、生卵、卵焼き・固ゆで卵の順に消化率が良いとされていますが、研究者によって諸説あるようです。胃に滞留する時間は100gの場合、

  • 半熟卵(3分茹でたもの):90〜105分
  • 生卵:135〜150分
  • 卵焼き:165分
  • 固ゆで卵:180分

という研究報告があります。生卵は卵黄と卵白が分かれた状態です。この2者は胃の中で結合すると、通常の消化吸収ができないほど強固な物質に変化してしまいます。そのため、吸収率は約60%程度にとどまります。一方、加熱して半熟にすると卵白が固まり、卵黄と結合する力がなくなります。そのため胃に滞留する時間が短くなり、吸収率も96%まで上がると言われています。卵焼きは油を使用するため、消化に時間がかかります。また固ゆで卵は卵黄が固まり消化しづらくなるため、更に消化に時間がかかってしまいます。

排泄されるまで

さて、これまで胃内の滞留時間を見て来ましたが、平均すると食べ物が胃に滞留する時間は3時間程度です。その後小腸で5〜8時間、大腸には10〜20時間滞留すると言われています。ですから、消化が良いと言われる食べ物でも、排出されるまでに24時間近くかかるのです。

便秘と食品の消化時間の関係

食後に便意を感じることは多いもの。直前に食べたものが便を押し出している感じですよね。でも、実際はそれだけではないのです。

食事の後には胃はもちろん、胃につながる小腸や大腸の運動が活発になるので、便が直腸付近まで押し出され、便意を催します。ですから、ダイエットなどで食事量が少ないと胃腸の働きがにぶり、便秘になりがちです。反対に「だらだら食べ」も消化器官がいつも動いているため疲労し、便を押し出す力が弱くなり便秘になります。

また、直腸にある程度便が溜まると、便が腸壁を刺激し、脳に便意が伝わり、大腸に指令を出して便意を起こさせます。ところが排泄を我慢してしまうと、脳が便意を我慢するものと認識し、便意自体が起こらなくなってしまいます。

このようなことから、便秘を防ぐには「胃が働きやすい食物を摂る」ことと、トイレを我慢しないことが重要になります。特に「胃が働きやすい食物」を朝食に摂ることで、自然な便意が起こります。胃内の滞留時間が短く消化の良いものは、胃に負担をかけないので空の胃に刺激を与えません。朝食にフルーツや生野菜サラダが良いとされるのは、そのためです。

便秘気味の時は、昨日・一昨日何を食べたか思い出してみましょう。焼き肉ばかりモリモリ食べたとか、必ず原因があるはずです。そこをきちんと理解し、食生活を見直すようにすれば、便秘にもきっと効果が出るはずです。

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