「β(ベータ)ヒドロキシ酸」は使い方注意!上手に使って「万能薬」効果

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「ヒドロキシ酸」という名前は知らなくても、「乳酸」や「リンゴ酸」「クエン酸」は聞いたことがありますよね。これらは皆ヒドロキシ酸です。ケミカルピーリングでよく使われる酸ですが、他にも効能があり、「万能薬」と呼ばれているほど。詳しく見て行きましょう。

「ヒドロキシ酸」とは

ケミカルピーリングによく使われるのが、「AHA」と呼ばれるα-ヒドロキシ酸と「BHA」と呼ばれるβ-ヒドロキシ酸です。AHAはフルーツ酸とも呼ばれ、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などはこれになります。対してBHAは主に「サリチル酸」があります。AHAが水溶性なのに対しBHAは脂溶性なので、皮脂となじみやすく毛穴の奥まできれいにする効果があります。

「β-ヒドロキシ酸(サリチル酸)」のピーリング

ピーリングによく使われるβ-ヒドロキシ酸ですが、化粧品には0.2%までしか配合できないことになっています。しかも、その濃度では充分なピーリング効果がなく、市販の商品は殆どAHAも配合されています。なぜこれほど薄い濃度しか許されていないか、というと、角質を溶かす作用が非常に強いからです。肌のバリア機能が一時的とはいえ弱くなりますし、敏感肌の場合、肌を傷めてしまう危険性があります。

解熱鎮痛効果

アスピリンという薬を知っていますか?ドイツのバイエルン社で開発された、世界的に使用されている消炎鎮痛剤です。このアスピリンはサリチル酸から作られています。バファリンも同様です。サリチル酸は柳の枝や葉に含まれていて、古くは柳のエキスが解熱・鎮痛に使われていました。その後合成製剤が作られたのですが、非常に酸が強いため、副作用として胃穿孔や腹膜炎などがありました。そのため開発されたのが、酸を弱め副作用を少なくしたアスピリンで、それを更に胃に負担がかからないよう改良したのがバファリンなのです。

角質軟化作用

ピーリングには強すぎる作用ですが、皮膚病にはそのピーリング力が力を発揮します。角質を軟化させたり水虫の菌を抑えるので、多くの軟膏剤に使用されています。イボ、タコ、ウオノメ、アトピー性皮膚炎、水虫、魚鱗症などに効果があります。

抗炎症作用

昔は「柳で作った楊枝を使うと歯がうずかない」と言われていたように、サリチル酸には抗炎症作用があります。漢方で「麦門冬(ばくもんとう)」と呼ばれる植物にはこの酸が多く含まれていて、咳止めや強壮効果があるとされています。

インスリン分泌増加

サリチル酸はインスリンの分泌を増加させる作用があります。血糖値を下げるので、糖質を気にしている人や糖尿病改善に効果があります。ただし、低血糖を起こす場合もあるので注意が必要です。

「万能薬」と呼ばれる理由と危険性

サリチル酸に過敏でなければ、適量服用した場合、頭痛、二日酔い、筋肉痛、生理痛、ぜんそく、関節炎、咽頭炎など、たいていの炎症・痛みに効果があるところから「万能薬」と呼ばれています。血栓が作られるのを抑制すると言われ、心臓病予防にも使われています。ただ、酸性が強いため血液が酸性に傾く恐れがあります。すると体液のイオンバランスが崩れ、脱水症や低カリウム症を引き起こし昏睡状態になったり、肝臓や腎臓に障害が起こり、死に至る場合があります。致死量は20g(バファリン60錠)、子供の場合は3~4g(バファリン10錠)と言われています。アレルギー体質の人、特にじんましんやアトピーの人は胃腸障害や疲労感などの症状が出やすいとされていますので、バファリンやアスピリンの摂取は控えた方が良いでしょう。

推奨摂取量

β-ヒドロキシ酸(サリチル酸)を単体で摂取することはないと思いますが、アスピリンやバファリンを使用する人は多いでしょう。その場合は、必ず使用量を守るようにして下さいね。胃に炎症を起こす場合があるので、空腹時は避けるようにして下さい。

サリチル酸を多く含む食品

果物や香辛料に多く含まれていると言われています。

  • レーズン
  • オレンジ
  • いちご
  • メロン
  • カレー粉
  • アーモンド
  • ブロッコリー
  • きゅうり
  • トマト
  • ハチミツ

解熱鎮痛薬を服用する前に、こういった食品を食べてみるのも良いと思います。レーズンやアーモンド、はちみつなどは日持ちしますから、常備しておくと安心ですね。逆に、これらの食品を食べて胃の調子が悪くなる人は、サリチル酸に耐性がないということになります。解熱鎮痛薬を購入する際には「サリチル酸」「アセチルサリチル酸」「サリチル酸メチル」といった成分が入っていないものを選ぶようにして下さいね。

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