旨み成分のアミノ酸は、健康にも欠かせない重要な栄養素

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卵焼き_re

近年、料理の世界基準で味の要素の一つに「旨み(umami)」の日本語が付け加えられています。これは、甘味・酸味・塩味・苦味に続く5番目の味とされ、世界中の料理の基準に加えられたのです。

元々「旨い」という言葉が日本にあったことからもわかるように、日本人は旨みを経験的に知っていました。それが最近になって世界に注目されるようになり、またこの旨みに健康効果があるとされるようになったのです。

「旨み」は日本が世界に誇る味の要素

日本人が旨みに敏感なのは、海産物から出る出汁が味に深みを与えることを古くから知っていたからだ、と考えられています。

そのため日本では古くから「旨み」というものが感覚的に理解されていましたが、西洋では実際には経験しているにも関わらずその繊細な味をあまり求めなかったため、なかなか理解されませんでした。たとえば、グレイビーソースは肉汁から作られるソースのことで、肉汁の旨みを使って作られるものですが、彼らはそれに気づかなかったのです。

ところが2000年に、舌に旨み成分であるグルタミン酸を感知する機能が備わっていることが発見され、それ以来旨みは「umami」という日本語のまま、世界中の料理の世界で注目されることになったのです。

この旨みの正体の代表的なものがアミノ酸の一種であるグルタミン酸で、昆布などに含まれているのは周知の通りです。そのほか煮干しやかつお節のイノシン酸、シイタケやマツタケのグアニル酸、貝類のコハク酸、レモンのクエン酸なども旨み成分です。グルタミン酸は、イノシン酸やグアニル酸など他の旨み成分と組み合わせると、旨みが非常に強くなることがわかっています。

アミノ酸は旨みだけじゃない!健康を維持する多くの効能

アミノ酸は料理の世界では第5の味として大変重要視されるようになりましたが、実はそれ以上に素晴らしい効能があるのです。

アミノ酸といえば、たんぱく質の構成要素です。人間に必要なたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あり、それぞれに重要な役割があります。そのうちグルタミン酸には免疫力を高めたり、内蔵脂肪や皮下脂肪の蓄積を抑制したり、脳を活性化させる作用があるとされています。

また、たんぱく質の分解物質であるアンモニアを無毒化し排出させる働きもあります。アンモニアが蓄積されると疲労や老化、免疫力の低下といった症状が起こります。グルタミン酸はアンモニアをグルタミンに変化させ、尿として排出させるのです。さらに、グルタミン酸は皮膚の天然保湿成分の多くを占めていて、水分が蒸発しないよう保湿したり、細菌などが皮膚を損傷させないよう保護しているのです。

最近の研究では、たんぱく質内のグルタミン酸の割合が増えると、血圧が下がることが発見されています。

1日に必要なアミノ酸とたんぱく質の摂取量

アミノ酸はたんぱく質を構成する重要な成分で、アミノ酸がなくては私たちは生きていけません。そのため、1日に必要な摂取量が決められています。この摂取量は体の成長にも重要となるものであることから、年齢によって摂取量が変わります。アミノ酸のうち体内で作ることができない必須アミノ酸は、成人の場合1日につき体重1kgあたり180~200mg、0歳児は270~350mg、3歳以上の子供は200~220mgといわれています。

アミノ酸をたんぱく質として摂る場合の必要量は成人男性で1日70~80g、成人女性なら50~60g程度です。アミノ酸をバランスよく含む食材から摂ることで、無駄なく活用することができます。肉類・魚介類・乳製品・卵などは特にバランスがよいので、こういった食品を中心に食べるとよいでしょう。

アミノ酸は摂り過ぎると害になる

アミノ酸はこのように大変重要な成分ですが、摂り過ぎてもよくありません。腎臓に負担がかかりますし、手足のしびれや血圧・血糖値・尿酸値の上昇といった副作用が起こりやすくなります。

ですから、できるだけ食事から摂り、不足がちな場合やスポーツなどで必要な場合のみサプリから補給するようにしましょう。

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